
こんにちは。短期間にカメラを3台買うことになった人です。カメラにはまっていく人というのは、最初は気軽に始めたつもりでもどんどん深みにはまっていくと言います。私も例外ではありませんでした。最初は別にこだわりがなかったのです。撮れればいいやくらいの気持ちでした。それがわずか数年の間に3台も買うことになってしまいました。
カメラをオススメするブログはたくさんあると思うのですが、ここでは初心者だった私がいかにしてはまっていったかという過程を解説していきます。
ブログを書くのが遅い私ですが、カメラのことに関してびっくりするくらいの言葉が湧き出てきて、自分でもびっくりしています。私は特にプロカメラマンというわけではありませんので、テクニック的なことは他の方にお譲りするとして、初めての出会いから、つまづいたり、こうすればよかったことなどを自分なりの視点で時系列でまとめてました。
カメラを買うことになったきっかけ(Pentax Q7)
さかのぼること数年前、私はスマホケースのデザインをするのに写真が必要になり、どうしてもカメラを買わなければなりませんでした。そこでまず買ったのは「Pentax Q7」です。とにかく写真が撮れればいいと思ってお手軽なカメラを探して、なんだか小さいしこれにしようと決めました。
画質もそれなりに良くて、しばらくは使っていたのですが、人間だんだんと欲が出るものですね。まず連写がそれほどできないのと、マクロレンズ(ギリギリまで近くによって撮影できるレンズ)がないということ、そして画素数が少し物足りなかったんです。それもそのはずで、「Pentax Q7」は一眼カメラの中でも持ち運びやすさや手軽さ、コンパクトなサイズを重視しているカメラだったからです。
Pentax Q7はレンズ交換ができて、そのレンズも非常に手頃な価格で、サイズがレンズ交換式では群を抜いて小さいので、そういうニーズがある場合は非常に良い遊び心溢れるカメラです。ですが今の私に遊び心は必要ありません…。仕事用に一枚でも多くの良い写真を撮影しなければならないのです。
さらにもう一台買うことに(EOS kiss X7)
そこで、新しくCanonのカメラ「EOS kiss X7」をさらに買うことにしました。「EOS kiss X7」は一眼レフカメラのエントリーモデルで、カメラ初心者だった私は、あまり良いカメラを買っても使いこなせないと思いお手頃価格の「Canon EOS kiss X7」に決めたのでした。(2018年現在では EOS kiss X7 の新しいモデル EOS kiss X9 が発売になっています。)
これまた大変良いカメラで、しばらく使っていたのですが、オートフォーカスのスピードがあまり早くないのと、ピントがなかなか合わないなーって感じるようになってきます。さらに連写もっと早くしたいなと思うようになります。「EOS kiss X7」しか知らない時はそのように思うこともなかったのですが、カメラに少しずつ興味が出てきた私は、他の機種も調べるようになっていて、どうやら上位機種はもっとピントが合いやすく、もっと早い連写ができるんだぞ、ということが判明してしまったのです。
私は動物園や水族館でよく撮影しますから、少しでも早くピントがあって欲しいですし、縦横無尽に動き回る動物を、たくさん連写してその中で良い写真を選ぶようになれれば今よりもっと良い写真が撮れるのではないのか?そう思うようになりました。
3台目に突入(EOS 80D)
そして結局 EOS 80D を新しく購入することにしました。EOS 80Dはハイアマチュアクラスの中級から上級に位置するカメラです。エントリークラスのEOS kiss X7に比べ、俄然カメラが重いのですが、私が欲しかった機能である「連写機能」、「画素数」、「オートフォーカスのしやすさ」においてEOS 80Dが上回ります。他にも優位な点がありますが、私の主な理由はその3点です。
さらにおまけに「電子水準器」があるのが良いです。電子水準器はファインダーを覗きながらカメラが水平かどうかわかる印が見えるのですが、自分が思ってるより水平が取れていないことが多いのに気がつきました。
カメラ選びのポイント
というわけで、不覚にも私は満足がいくカメラに出会うまでに二度の出会いと別れを繰り返したわけです。では無駄なくカメラを買うにはどうしたら良いか、ということですがここでプロの写真家さんの意見が大変参考になりますのでご紹介いたします。プロの写真家さんのYoutube動画を見ると、いいカメラを持ったからと言っていい写真が撮れるとは限らない、中古でもいい、というようなことをおっしゃってました。
一番重要なのは、「カメラをコレクションするのが目的ではない」ということです。言うまでもなくカメラは写真を撮るための道具です。良い写真を撮るために何を選択するか?ということに尽きるかと思います。
(私がよく参考にするプロの写真家Ilko Allexandroffさんの動画です。)
上の動画でも説明していますが、例えばポートレイト(人物撮影)の場合、連写とたくさんのフォーカスポイントは必要ないそうです。(フォーカスポイントとは・・・ピントを合わせる基準となるポイント。これが多いほどオートフォーカスの際に細かく追跡しやすい。)
ちなみに私の場合はよく動物園や水族館で生き物を撮影しますので、連写とフォーカスポイントの多さは特に重要です。結局、何が撮影したいのかで全然違ってきます。
あとカメラのもう一つのポイントはカメラ自体の重さと大きさなのですが、ざっくり言えば高機能になればなるほど重く大きくなっていきます。カメラが重く大きくなっていくと持って出かけるのが面倒になりそもそも写真を撮らなくなる可能性があるので、レンズ交換できなくても小さい高級コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の方が良いという人もいます。大きすぎて結局持ち運ばなくなったら本末転倒ですものね。意外とそういう人は多いのです。森山大道さんのように世界的に有名な写真家の方でもコンデジを愛用されている方もいらっしゃいます。街中で一瞬を切り取るスナップ写真などはコンデジの方が向いているかもしれませんね。
一眼レフカメラのサイズについて
一眼レフカメラには大きく2種類あって、フルサイズ(一番大きいセンサーサイズのカメラ)とAPS-Cサイズ(フルサイズよりは小さいセンサーサイズ)があり、画質を決めるセンサーサイズの大きさが違うのですが、一般的にはフルサイズの方が背景のボケが大きく画角が広いので絵のコントロールがしやすい面があります。(その分お高いものが多いです。中古であれば安価でも良いフルサイズのカメラが手に入るかもしれません。)
ですが私のデザインはあまり背景ボケが重要ではありません。(それにAPS-Cサイズでも十分ボケます…)さらにAPS-Cサイズのカメラはフルサイズに比べ「画面端の像の歪み」が少なく、デザインの素材としてはこちらの方が向いていると思っています。ですので一概にフルサイズが良いとも限らないので、自分にあったカメラは何かを考えるのが良いのではないのでしょうか。
【要注意】レンズ沼もあるよ
たくさんの種類のカメラがあると同様にそれに装着するレンズもたくさんの種類があります。ここでハマってしまうと永遠にレンズを買い続ける地獄が待っていますので、一歩立ち止まって冷静になりましょう。ちなみにですが、私の場合、「望遠ズームレンズ」と「明るい単焦点標準レンズ」、「マクロレンズ」の3つで撮りたいものは撮ることができました。動物園では望遠ズームレンズ、水族館では明るい単焦点レンズ、商品の写真はマクロレンズを使っています。これもやはり撮影したいものによって違うと思います。ズームレンズですが、最初からカメラとセットで買える(ダブルズームレンズセット等)キットレンズも良いですが、少し値が張りますがそれよりワンランク上の望遠ズームレンズが俄然使いやすかったです。
参考:Canon 望遠ズームレンズ EFレンズ EF70-300mm F4-5.6 IS II USMフルサイズ対応 EF70-300IS2U
その他レンズについて、ここで詳しくは説明しませんが、ざっくり言いますとレンズは明るい(光をたくさん取り込める)ほど良いとされています。そこで高級なレンズになればなるほど明るくなっていくのですが、そういうのを含めるとどこまでも深みにハマっていってしまいがちですので気をつけましょう…。レンズよりもカメラや周りの光の設定次第で、良い写真が撮れることが多いので、道具にハマってしまうのも危険なのです…。(でもすごく楽しいのでハマる人はたくさんいます。)例えば単焦点レンズ(ズームできないレンズ)であれば構造が簡単なので比較的安価に明るいレンズがありますのでオススメです。
本当に必要な機能を見極めるべし
カメラはたくさんの種類があって何が必要か迷ってしまいます。Youtubeなどを見てますと、いろんなカメラやレンズの商品レビューがあって、新作が出るたびに動画がアップされてたりして羨ましくなったり迷ったりしててしまいます。あのレビューする人たちすごいですよね..。毎回新しいの買ってませんか…。う、うらやましい…。
でも実は必要なカメラやレンズの数は実はそんなに多くないと思っています。要はどういった写真が撮りたいかに集約されますので、道具よりも表現したいものは何かを優先させるといいかもしれません。
仕事に使うにしても趣味で使うにしても「撮れればいい」というようなお手軽感覚は、短期間のうちに霧散します。なぜならお手軽に撮るだけならスマホのカメラで十分だからです。カメラを買うとなった以上、スマホのカメラ以上のことを求めているのだと思うのですがその時点で、お手軽感覚とは相容れない矛盾を抱えることになります。
結論として、多少高くても自分が撮りたいと思う写真に適切な機能と、持ち運びたくなる「カメラ自体の大きさ」を天秤にかけて最良のものを選ぶしかないのです。主に何が撮影したいのか、どういった写真にしたいのか、これがはっきりしないと自分にあったカメラを見つけることができません。私はこれが曖昧なままとりあえずコンパクトで安ければいいや、くらいの気持ちだったのが良くなかったのかなと思いました。しかしながら撮影してから気づくこともあるのでなかなか難しいのですが。
それでは良いカメラと出会えることをお祈りしております!

トキトマデザイン

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