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わかりやすい現代美術の楽しみ方

私は現代美術がとても好きなのですが、昔からある絵画や彫刻と違って現代美術はわかりづらい、何を観ればいいのかわからないという声をよく聞きます。

たしかに昔からある絵画や彫刻と違って、現代美術はそこらへんにある日用品を組み合わせただけのオブジェみたいなもの、テレビアニメのキャラクターみたいなもの、はたまた鉄板が床に敷かれだけのもの、なぜこれがアートなのか理解し難いという人がいても不思議ではないと思います。

そこで今回、現代美術鑑賞が趣味の私なりに考える「現代美術の楽しみ方」をできるだけわかりやすくお伝えしようと思います。

そもそも現代美術とは?

現代美術の定義は広く、いつからというのは諸説あり厳密には定まっていませんが、ここではざっくりと20世紀に入ってからの美術とします。

19世紀以前のそれまでの美術は、これは人物、これは風景、というように何が描かれているかどんな人でも比較的容易に説明ができますが、19世紀に写真の発明、後半にはモネやセザンヌをはじめとした印象派によって古典的な絵画から一気に解放された後、20世紀に入りピカソらが登場すると、新しい表現が次々と生まれてきます。「理解しにくい」という人がいるとすれば、それはおそらく20世紀に入ってからの美術かと思われます。

現代美術の楽しみ方

さてここからが本題です。一口に現代美術といっても様々な作品があります。おなじみの絵画と呼ばれるものから空間全体を使った空間芸術(インスタレーション)、自然現象を利用した作品、パフォーマンスによるものや映像を使った作品など視覚だけでなく聴覚まで刺激するようなものまで多岐に渡ります。

鑑賞するにあたってまず最初に言えることは、「みる前に考えない」ということです。私は現代美術をよく夜にみる夢に例えるのですが、夢は不思議で面白い体験をさせてくれますが、夢をみている時はそれがどういう意味なのかということを考えないと思います。夢から覚めたあとに、あれはどういう意味だったんだろうと考えることもありますし、よくわからないけど面白い夢だったと思うこともあるでしょう。

現代美術にも同じことが言えます。まずは目の前にある「非日常の風景」を楽しむということだけに集中するのです。

現代美術とは言い換えれば「非日常」です。つまり、見慣れた風景ではない新しい光景が目の前に広がるのです。それが例えば写真の作品であったとしても、今まで気がつかなかった新しい側面がうつしだされているものです。

ここで気をつけたいのは、テクニックがすごいから、すごくないからということに気を取られてはいけないということです。現代美術は技術を発表する場ではありません。これに気を取られると、技術的な側面でしかみなくなり、せっかく面白い作品があったとしても見逃してしまうからです。この技術的にすごいかどうかで判断しないということは、以前のブログでも書きましたのでよろしければ読んでみてください。

そしてもう一つ大事なことは、美術は高尚で難解なもの、という意識があるのであればそれは必要ありません。眉をひそめながらうんちくを語る。難しい言葉で賞賛する、など、もしそんなイメージがあるならそれは今日から捨て去りましょう。確かに難しい言葉であれこれ言う人はいますが、それは自分と作品の間にはなんの関係もないことです。まずは目の前の作品を楽しむだけで良いのです。

まるで久しぶりに会う友人と接するがごとく、身近に感じながら接するのが楽しむコツです。この作品はすごい人が作ったから、とかよく知らない人だから、ということを意識してしまうと、自分では良いと思わないのに良いと思わなければならない、とかまたその逆で本当は良いのに知らない人だからダメだろう、など、余計な気を使うことになってしまいます。夢の話に戻りますが、夢は必ず高尚なものと意識している人はいないと思います。そんなこととは無関係に面白い出来事が起こりますよね。

なんか面白い、なんか楽しい、現代美術を楽しむにはこれで十分です。ほら?難しくなくなった気がしませんか?

オススメの美術館

最後に現代美術と出会うためにオススメの美術館を紹介します。日本にはたくさんの美術館がありますが、古典絵画の展示会は多くても現代美術を扱う美術館は意外と知られていません。銀座あたりに行くと現代美術を扱うギャラリーがたくさんあるんですけど、なかなか敷居が高く感じたりするかもしれません。そんな方にも美術館は規模が大きいですし入場料さえ払えばゆっくりできますのでオススメです。

森美術館 六本木ヒルズ森タワー53階に位置する美術館で、ほぼほぼ現代美術の展示会が開かれている。東京にいるならまず要チェック。

原美術館 私立美術館で他の美術館と比べると規模は小さいが、現代美術の展示会ならここ。最寄りの品川駅からけっこう歩くのが難点

東京都現代美術館 現在、大規模改修工事が行われており、2018年の再開を目指している。

横浜美術館 現代美術を多く扱う美術館。3年に一度の現代美術の祭典、横浜トリエンナーレの会場でもある。

金沢21世紀美術館 今まさに!の旬の現代美術家の展示会が頻繁に開催される。現代美術を日本でみるなら必ず訪れるべきスポット!

ベネッセアートサイト直島(岡山県) 島全体で現代美術の展示を行っており、現代美術好きにはたまらないスポット!建築も必見。

青森県立美術館 古典美術も現代美術の展示も定期的に開催。常設の作品が面白い(私はまだ行ったことがないです…)

 

もしこの記事を読んで、少しでも現代美術に興味を持っていただけたらうれしく思います!それではまた!

 

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トキトマデザインの代表です。デザイナー兼 WEBサイト運営 兼 バイヤー。現代美術とデザインと釜玉うどんが好き
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