瀬戸内海に浮かぶ「うさぎ島」でまさかの事態に!大久野島旅行記

ある冬の日のこと、仕事のストレスを解消すべく、旅行に行くことを決意。面白そうなスポットを求めて調べに調べ、広島県にある大久野島を発見しました。第二次世界大戦中、密かに毒ガスを製造し、地図から存在を消された島。今では700匹の野生のうさぎが暮らす、うさぎと廃墟の島として人気のスポットです。

うさぎと廃墟…これは面白そうと思い、さっそく動画をチェックすると…。
「めっちゃ、可愛い…!!!」
観光客の足にすがりついて、エサをねだるうさぎが多数。こんなに可愛いうさぎがいっぱいいる島って何?天国?すさまじい勢いで宿と電車を予約しました。

うさぎの島はなかなか遠い

旅行当日の朝5時、私は必死にキャベツとにんじんを刻んでいました。大久野島の旅ブログを読んだところ、市販のうさぎのエサよりも、野菜の方がハートを掴めることが判明。せっせとうさぎたちのご飯を用意しました。ちょっと多すぎるくらいの、キャベツとにんじん。これでもふもふできるはず!

そうこうしているうちに、出発の時間が。大慌てで家を出て、新幹線に飛び乗りました。大久野島へと渡る船は本数が少ないため遅刻すると、魅惑のうさぎアイランドを目の前に長い足止めをくらってしまいます。

新幹線からローカル線に乗り継いで、ようやく船の出る港へ。近くのお店には、いい感じにカットされた野菜が。うん…知っていれば5時起きなんてしませんでした…。気を取り直して乗船。もうすぐ待望のうさぎに会えます!

うさぎたちのキュートな歓迎

あっという間に船は大久野島に到着。港から島内唯一の宿泊施設「休暇村大久野島」行きのバスに乗ります。するとどこかからか、エサ…もとい観光客めがけて、うさぎたちが大集合。ぴょんぴょんこちらに向かってくる姿に、早くもテンションが上がります。

後ろ髪を引かれる思いでバスに乗って、休暇村へ。休暇村前には、跳ね回るうさぎたち。可愛い、可愛すぎる…。もふもふしたい…。でも、道路わきや休暇村前でのふれあいは禁止。はやる気持ちをグッとこらえて、フロントに荷物を預けいざ出陣です!

いよいよ、うさぎとのふれあい!

ふれあいOKの場所にでると、またしてもうさぎがぴょん。エサの気配を感じたのか、私の足元に走ってきます。あまりの可愛さにハグしたくなりますが、グッと我慢。出発前に見た休暇村のサイトによると、うさぎの安全のために、抱っこや追いかけるのは禁止です。

キャベツとにんじんを手に持ってしゃがむと…。半端なく食いついてくる!エサがもらえると気づいた他のうさぎたちも、猛烈な勢いで私のもとへ。夢中で食べる姿が愛おしい。もっとお食べとどんどん出すと、少し離れたところに一匹の子うさぎが。どうやら先輩たちの勢いに圧倒されているよう。ポンとキャベツを投げると、もぐもぐ食べてくれました。めっちゃ可愛い。

美しい廃墟とうさぎ

大久野島のうさぎ以外の見どころといえば、やはり廃墟。特に発電所跡は、ゆるやかなカーブを描いた天井が特徴的で、差し込む光がつくる影が非常に美しいです。もちろん、うさぎたちもいます。すっかり朽ちてしまった建物と元気よく跳ねるうさぎ。不思議な光景が心を打ちます。

感慨にふけりながらエサの入ったカバンをごそごそすると、なんと近くにいたうさぎが前足を私のひざにかけてきます…!可愛すぎてずるい!!もちろん、キャベツとにんじんを大盤振る舞いです。

大久野島のうさぎは野生なので、なでようとするとほとんどの子は逃げてしまいます。でも、たまに人懐っこいうさぎがいて、なでさせてくれました。幸せすぎ!

何十羽ものうさぎに取り囲まれる

うさぎの可愛さにノックアウトされたり、島の頂上で夕日を眺めたりしているうちに、いい時間に。真っ暗になる前に休暇村へ帰るため、小走りで移動します。ある広場に通りかかったときに、一休みしてベンチに座っていると、何羽かのうさぎが。よしよし、夕飯だよ~。とキャベツを取り出したところで、ようやくある異変に気づきました。

私を取り囲むように、何十羽ものうさぎが…!!いくら可愛くても、この数に囲まれると正直怖いです。うさぎたちの間を縫って進もうとすると、ぴょんとジャンプしてきて通せんぼされます。どうやら冬は観光客が少ないので、お腹を減らしたうさぎたちが集まってきたよう。確かにうさぎに囲まれたくて島に来たのですが、さすがにこれは…。どうしよう、宿に帰れない。

必死で頭を巡らせると、あるアイディアをひらめきました。軽く走りながら、キャベツやにんじんを四方八方に投げて、うさぎを散らせばいいのでは。幸い、うさぎのご飯はまだいっぱいあります。さっそく、えさを投げてやるといったんはそっちに行ってくれるのですが、またすぐに私の方へ…。可愛い顔して手ごわいうさぎたちに、翻弄され続けました。

走って、投げて。また走って投げて。何度も繰り返して、ようやく休暇村にたどり着いたときには、もう汗だく。お風呂に入って、ベッドに直行です。

翌朝、少しうさぎと遊んでから、大久野島を出発。無事生還しました。

一時はどうなることかと思いましたが、本当に楽しかったです。ぴょんぴょん跳ねたり、もぐもぐキャベツを食べたりするうさぎたちを思い浮かべると、また会いに行きたくなります。記事を書いている間中、うずうずしていました。

 

この記事を書いた人

川瀬ゆう

ゆるめの毎日を送るライター。かわうそとお出かけが生きがい。

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