
マリー・ブラックモンは印象派の3大女性画家の一人に挙げられるほど、素晴らしい腕をもった画家でした。
しかし、夫のフェリックス・ブラックモンは版画家でありながら彼女の成功と名声に嫉妬をし、ありとあらゆる批判をします。耐えかねたマリー・ブラックモンは絵を描くことをやめてしまいます。
今から100年以上も前の話ですが、似たような話を現代でも至る所で耳にします。例えば妻が夫より稼ぐようになったり有名になったりすると、夫はそれを喜ぶのではなく嫉妬で足を引っ張ることばかりするという話です。
つまらない虚栄心によって、自分のパートナーの成功でさえ喜ぶことができなくなるのです。劣等感が少しでも刺激されるようなことがあると強力な拒絶反応を示してしまうのかもしれません。もし本当に自分の生き方に自信があれば世間の評価や一時の収入など、気にならないと思うのですが。
虚栄心は人を不幸にします。認められたいと思う気持ちは誰でもありますが、嫉妬によってそれが達成されることはいつまでもなく、ただただ虚しいだけなのです。
フェリックス・ブラックモンも、もし妻マリーが有名になることを認めていたなら、たくさんの素晴らしい絵画と彼の名声が後世に残っていたことでしょう。(注:フェリックスはマリーの画業のサポートはしていました。ただ自分より有名になることが気に入らなかったようです。)
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トキトマデザイン
トキトマデザインの代表です。デザイナー兼 WEBサイト運営 兼 バイヤー。現代美術とデザインと釜玉うどんが好き

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